会長挨拶
第31回 日本航空医療学会総会・学術集会 会長
社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 救命救急センター長
米盛 輝武
この度、 2024年11月15日(金)から11月16日(土)の2日間にわたり、「アイムユニバースてだこホール」(沖縄県浦添市仲間1丁目9番3号)にて、「第31回日本航空医療学会総会・学術集会」を開催させていただく運びとなりました。
本学術集会では、日本航空医療学会のこれからの10年間を見据え、原点に立ち返り、航空医療の根幹である多機関連携について議論を深めたいと考え、「JSAS Next 10 Years No Border 航空医療における「タテ」の連携「ヨコ」の連携」をメインテーマに掲げました。
皆様ご存知の通り、沖縄県は島嶼県であり、本土復帰前から米軍による離島からの急患空輸が、日常的に行われてきました。その活動は、本土復帰後に陸上自衛隊や海上保安本部に引き継がれ、離島からの急患搬送件数は 1 万件を超えています。
しかし、現実を見据えると、県境を越えた患者搬送や医師派遣に伴う人員搬送、離島住民の本土への搬送、広域搬送など島嶼エリアにおける航空医療が抱える課題は多岐に渡ります。
これらの問題を「地域」「組織」「時間」を超えて解決する事は、島嶼エリアのみならず、全国の航空医療が目指すべき大きな到達目標の一つです。
今回の学会では、これらの課題について、多機関の皆様と共に、議論を尽くしたいと考えています。さらに、学術集会2日目の午後には「南西諸島エリアの航空医療を考える」というテーマで、奄美群島を含む南西諸島の医療関係者や消防防災機関の皆様を交えた市民公開フォーラムを開催する予定です。
その他、会期を通して会場前の広場を活用し、機体メーカー各社のご協力を得ての実機展示、全国のフライトスタッフを集め、チームワークを競い合うメディカルラリー形式のJapan HEMS Championshipなど、多くの皆様に幅広くご参加頂ける企画もご用意しております。
学会が開催される時期、本土では冬の便りが聞かれていることと思いますが、南国「おきなわ」の青い海と青い空が皆様をお迎えいたします。また学会期間に少しだけ時間をプラスしていただき、世界自然遺産となった沖縄県本島北部のやんばる地区やジンベイザメたちが出迎えてくれる美ら海水族館などにも足を延ばし、沖縄旅行も楽しんでいただけたら幸いです。
職種にこだわらず、多くの皆様方に各々の視点からご発表を頂き、盛大な学術集会を開催できますよう、スタッフ一同準備を整えて参ります。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。